日本人妻、北朝鮮帰国問題続き
昨日取り上げたplummetさんの記事に「元朝日信者」を名乗る人が
こんなコメント残している。
記者会見映像はインパクトがあってあのおばあさんが可哀相という感情が湧いてくるのは判るのですが、あれは北朝鮮・朝鮮総連・朝日が仕組んだことだと思います。可哀相という感情に流されて脱北者に無闇に同情することは危険です。彼らは日本に同胞を大量に連れ込みたいのですから。「軒を貸して母屋を取られる」このことわざを肝に銘じるべきです。
2chなんかでもよく書き込まれている、「北朝鮮難民=北の工作員」という論理ですな。
北朝鮮の豚キム政権が崩壊して、かつてのベトナムのボートピープル宜しく
難民が押し寄せても北のエージェントと決め付けて、
受け入れずに打ち払え(韓国送りにしろ)って論理なんだろうけど、
これが国際的に許されるのかどうか?
曲がりなりにも国連常任理事国を目指す日本政府が、こんな事出来るんですかね?
もうひとつ、「元朝日信者」のコメントより。
>日本はかの半島に乗っ取られそうな、「その程度の国」なのか。*1
「その程度の国」です。日本の政治家は積極的に外国に自国を売り渡す者が大半です。公明党、社民党、民主党の一部、自民党の一部、本当に日本の政治家なのかと疑いたくなる者が多いです。
これだけ外国人犯罪が多発しているのに、反日国にビザ免除や拡大をしようとする現状でどうして恐怖を感じてはいけないのでしょう。
確かに、外国人絡みの犯罪は増えている。
なのに、韓国・支那に対してビザなし渡航を認めている。
そういう不信感を持つのは分かるが、
全ての人物が犯罪を犯すと決め付ける事はないだろう。
それと政治家不信を結び付けて、ひたすら不安を煽らないでほしい。
まさに「陰謀論」ですよ。
さて、昨日私は
と書いたわけだが、ろぐさんは
昨日の日本人妻の件について、こう書かれている。
*2
平沢が言えた義理か。朝銀に公的資金を投入し、佐藤・救う会会長を朝鮮総連傘下のパチンコ企業「太陽グループ」とつるんで罠に嵌め、家族会一致で5.22再訪朝に対して「反対声明」を出していた時に蓮池透さんをそそのかし、国民集会の壇上で突然「首相は何度でも訪朝すればいい」と言わせた張本人が、今になって何を偉そうにほざいているんだ?
という話はさておき。これ、非常に怪しい。この日本人妻が始めから北朝鮮のシナリオ通りに動いて工作活動していた可能性もあるし、或いは「家族に危害を加えられたくなかったら北朝鮮へ戻れ」などと総聯に脅された可能性もある。
前者ならば「使命」を受けた工作活動が無事遂行出来たので「凱旋」ってことになるし(つまり知らないところで「国益」が著しく損なわれた)、後者ならば実際に北朝鮮に戻っても強制収容所送りである。
いずれにしても、救いようのない話だ。
拉致被害者と同様、日本人帰国妻も北朝鮮と日本の北朝鮮シンパの犠牲者である。彼女たちの帰国後のケアも、国家として保証しなければならないのは言うまでもない。
参考リンク 「電脳補完録」排外主義に陥らぬように*3
追記 このエントリを書いた後に、初めて記者会見の様子を「映像」で見た。平島さん*4が苦渋の表情で「マンセー」と叫ぶ姿は余りにも痛々しかった。御長男は「病気」で亡くなったという事だが、果たして本当だろうか。支援者である平沢議員にも何も告げず(本当か?)、北京に向かった彼女が北朝鮮当局に一体なにを吹き込まれたのか。日本政府の不作為、人の命を弄ぶ金体制の非道さ、それに協力する中国共産党。この問題は余りにも根深い。
安易に難民排斥に与しない、ろぐさんの見方が自分の考えと近くて安心しました。
昨日あちこちのテレビ局で、北京の北朝鮮大使館での日本人妻の「帰国」会見とやらの
映像を流していましたが、自分の言葉ではない原稿を読まされているのが痛々しく、
あまりにも見るに耐え切れずに他のチャンネルに切り替えていましたもの。
難民受け入れ拒否反応に関してろぐさんは、
先日は「脱北者の中にスパイや工作員が紛れ込んでいた」という事件が韓国であったばかり。「スパイ防止法』も何もない日本が、北朝鮮からの難民を無条件に入れるのは大変危険だという考え方は充分理解出来る。とはいえ拉致被害者の情報入手の為には脱北者の協力も不可欠であり、彼らの大量受け入れが金体制崩壊に繋がる可能性も考えれば「何が何でも脱北者を受け入れない」というわけにはいかないと私は思っている(帰国事業によって北朝鮮へ渡り、不当な差別や虐待、拷問を受けている日本人妻も多数いるのだ)。民主党案が発案したような「国連難民条約に基づく『条約難民』の認定」では余りにも無防備過ぎるが、日本の法体制に見合った「脱北者の一時的な保護」ならば一考の価値があるのではなかろうか。
また、自民党も民主党も程度の差こそあれ「脱北者の支援/受け入れ」を法案に盛り込んでいるわけだから、民主党の「人権法案」だけを殊更にあげつらって叩く意見には与することが出来ない。「難民の受け入れ」そのものに反対ならば、自民党のそれも批判して然るべきだろう。
この辺の構図は「外国人参政権」の問題と酷似していると思う。「外国人参政権」を強力に推進しているのは自民党と連立を組んでいる公明党であって民主党ではない。それなのに、何故か民主党だけが批判されているフシがある。実際は表立って「反対」の意を表することの出来ない若手自民党議員が、民主党保守派に「反対表明」を働きかけているというのにだ。「北朝鮮人権法案」も、公明党の「すでに制裁の意志は北朝鮮に伝わっている」という慎重論が与党内でも広がり始め、それに危機感を抱いた若手の自民党議員が民主党に働きかけ、法案の「歩み寄り」を提案しているのである。もちろん、官邸サイド(特に法務省)はこの動きに対して否定的なのは言うまでもない。
拉致問題の解決には必ず国民の“傷み”が伴う。その覚悟を持たなければ日本が国家たりうる日は永久に訪れないだろう。
と書いておられる。
どうも、最近の支那の反日デモの影響で、
大多数の日本人の頭から、北朝鮮問題は忘却の彼方へ追いやられているようだが
もし金正日政権が崩壊し、支那人民解放軍が「政情安定」を名目に北に進軍したら
日本に血縁があるボートピープルが押し押せるのは必至だろう。*5
その対策を、今のうちから練っておかなければならない。
いや、現実に脱北する北朝鮮難民は支那に潜伏しているだけでも
数万〜数十万人いるといわれているのだ。
運よく日本に渡って来れた、日本に関わりのある脱北者は少数。
その運が良い脱北日本人妻に対するフォローは充分でなく、
北の工作員の術中にハマり北に「帰国」してしまった。*6
昨日のplummetさんの記事は、こう締めくくられている。
同じ日本人としてこの人に詫びたい。すまん。なんもしてやれんかった。
私も、この方に対して懺悔したい。
あなたに対して、日本は何のサポートも出来ず、
北の工作員の活動によって連れ戻されてしまった。
下手をすると即刻処刑、それでなくとも広告塔として利用されるだけ。
そんな人生にしてしまった、日本の脱北者対策に失望。